はじめに
この記事では、私が人身事故に遭ったときどのような手続きを行ったか、経験談をお話しします。
慰謝料請求においても重要なポイントですので、もしものとき参考にして頂ければと思います。
今現在事故後の対応をしている方もこれを参考に、損をしないように進めていってくださいね。
事故に遭った直後にすべきこと
私が事故に遭ったのは2020年の11月でした。
仕事終わりで駐車場から家までにある横断歩道を渡っていると、突然斜め前の道に右折待ちしていた車が発進してきました。ちょうど横断歩道の真ん中まで来ていたところで「なんでそこで発進するの??」って感じでした…
で、バーン!と思い切りぶつかられました。
幸い加速する前だったため血など大きな傷は出ていませんでしたが、ぶつかった衝撃と倒れたときの衝撃で腰と腕に鈍い痛みが走りました。
1.相手方の連絡先を聞く
ひき逃げ防止のためにも、連絡先の交換は必ず行いましょう!
念のため車のナンバーも確認しておきます。
また、相手方の発言についてもスマホ等で録音しておきましょう。
後から加害者が発言や態度を変えても、示談交渉の際に証拠として提示できます。
2.救急車へ連絡
痛みがあり、動けない場合すぐに救急車を呼びましょう。
私は腰と足に鈍い痛みが続いており救急車を呼び救急で受診しました。
痛みが無かったとしても実際に車と接触している場合は必ずすぐに病院で診てもらってくださいね。
病院に行かずに後日痛みが出てきた場合、「事故による負傷ではない」と相手方の保険会社から主張され通院費の支払いを渋られる可能性がありますので注意が必要です。
3.警察へ連絡
交通事故に遭ったら必ず警察に連絡しましょう。
交通事故の警察への連絡は道路交通法で定められているため、最悪罰金を支払わなくてはならなくなります。
連絡せずに済ますと保険金請求の際に必要な「交通事故証明書」を発行してもらえず、示談金の大きな減額に繋がりますので必ず連絡してくださいね。
4.病院の初回受診料はどうする?
事故後はじめて診察を受けた後に受診料の支払いがあります。
原則、かかった治療費等は加害者方の保険会社に請求できます。
持ち合わせがない場合や、支払いたくない場合は「交通事故に遭って持ち合わせがないので相手方の保険会社から支払ってもらいます」と窓口に伝え、渡された書類に必要事項を記入すればOKです。後から保険会社から直接病院に支払いが行われます。
5.相手方の保険会社からの対応
通常当日のうちに相手方の保険会社から連絡が入ります。
「具合はいかがですか?」「病院へは行かれましたか?」といったことを聞かれますので医師から受けた診察内容などを伝えておきます。
電話でも「大丈夫です」や「大したことありません」など、相手に軽い怪我だと思わせるような発言はやめておきましょう。今後痛みが出てくる可能性がありますし被害者側が不利になります。
こちらが被害者の場合、自分の保険は使用しないので連絡しなくてOKです。
6.病院で診断書を発行(後日でも可能)
診断書は警察や会社への届け出の際必要になりますので発行してもらいましょう。
診断書の発行は即日してもらえればそれでいいのですが、即日してもらえない場合は平日の診断書を受けられる時間帯に再受診する必要があります。診断書の発行理由は「警察と勤めている会社から診断書を貰ってほしいと言われた」と伝えればOKです。警察用と会社用の診断書があるかと思いますので両方貰っておいたほうがいいです。
私は救急で受診したため、仕事を休んで受診しました。(面倒ですが仕方ないですね…)
- 土日祝日の場合
- 救急で受診した場合
は診断書が発行できない場合が多いです。(詳細は各病院のHPで確認してくださいね)
後日行うべきこと
1.会社への届け出
事故で怪我を負った場合、悪化を防ぐためにも会社を休み治療(リハビリ)に集中することをおすすめします。
休んだ分の給料は相手方の保険会社に請求できますし(有給を使った場合も)、会社の傷病手当が使える場合はそちらを使ってもOK。使えるものは使いましょう。
会社を休む場合は、病院の診断書などを求められるので提出しましょう。
会社用の診断書には「○○(期間)まで安静加療を要する」など記載があります。
この期間以上休む場合は追加分の診断書を会社から求められる場合がありますので病院で相談し発行してもらいましょう。
私の場合はデスクワークに加え腰や首に負担がかかる仕事内容のため、診断書の記載よりも少し延長して会社を休みました。(追加の診断書は会社から不要と言われました)
2.人身事故への切り替え
交通事故でケガをした場合でも、警察に届けないと「物損事故」として処理されてしまい、相手方から請求できる金額が減額してしまいます。
被害者は損をしないために病院でもらった診断所などの書類を警察に届け、人身事故への切り替えをしましょう。
事故の重大さを警察に伝えるためにもできるだけ事故が起きた後すぐに提出したほうがいいです。(調べてみると10日以内が目安のようです)
届出の際に、警察署で事情聴取を受けます。私の場合は15分程度で終わりましたが、時間に余裕をもって警察署に行ってくださいね。
何を聞かれるかというと、事故時の詳細についてです。
私の場合は、
- なぜ事故が起こったと思うか?
- 相手方の注意不足だったと思う点は?
- 自分の注意不足だったと思う点は?
- 服装に反射材がついていたか?
- 横断歩道の中央を歩いていたか?
などでした。
人身事故として認められると「交通事故証明書」を発行してもらえます。
3.通院(リハビリ)の記録
通院した回数、頻度、期間などで示談金の額が変わるためしっかり自分で記録・管理しておきましょう。
私は腰痛、首の捻挫(むち打ち症)で通院していました。
治療期間が長くても、通院頻度や回数が少ないと通院慰謝料の減額につながる恐れがありますので注意してください。面倒でも最低月に1回は通院することをおすすめします。
もしも交通事故による症状が後遺症として残ってしまった場合、後遺障害等級認定の申請が必要になります。
4.保険会社の対応
示談交渉が終わるまではちょくちょく相手方の保険会社から現状確認の連絡が入ります。
リハビリを受ける病院の名前を伝え、保険会社から病院に支払いを行うように伝えておくと、リハビリの際も毎回支払い無しで施術を受けられます。
保険会社から資料が送られてきますので、仕事を休んだ分の請求などを行っておきましょう。
また、忘れがちですが事故で破損した物があれば伝え保険で支払ってもらいましょう。
私の場合、事故の日に履いていた靴がタイヤ痕で汚れてしまったので請求しました。
示談交渉ですべきこと
1.示談金の相場を調べる
示談交渉の前に、あらかじめネットで相場を調べておきましょう。
そして提示された額が納得できない場合は遠慮なく伝えましょう。
私が最初に提示された慰謝料は8万円でした。想定したより随分少なく驚きました…
初めに保険会社から提示される金額は適正金額よりも低い額ですので、そのままOKを出すと保険会社の利益となってしまいます。
交渉したところ14万円まで支払えると回答を貰いました。6万円も増えました(笑)
最初から言ってよ!て感じなのですが保険会社も利益商売なんでしょうね…
2.弁護士特約
ここでふと気が付きました。
私の自動車保険は弁護士特約が使えたんじゃないか…?と。
私の場合、自分の自動車保険に無料で使える弁護士特約というものがあり、そこから更に増額した弁護士基準の金額を最終的に支払ってもらうことが出来ました。(最初忘れてた)
最終的に貰った示談金額
私の示談金内訳は以下の通りでした(百の位以下は四捨五入してます)
- 治療関係費 168,000円
- 通院交通費 2,000円
- 休業損害 54,000円
- 通院慰謝料 270,000円
- 合計 490,000円
慰謝料の合計27万円。はじめの8万円からかなり増額しました。
示談金合計は49万円でした!
弁護士さんすごい!
自分が契約している自動車保険に弁護士特約がある方は忘れずに使ってくださいね。
この記事は以上です、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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